金の章 虎に学ぶ



  7 アドヴァイス 

 このエクササイズは、逆腹式呼吸で、「気沈丹田(きちんたんでん)」を行っているのです。

 まず、息を吸い込んだときは、胸郭を広げ胸に息を吸い込みます。その時お腹は凹みます。肺に吸いこんだ「気」を腹部に下ろすようにイメージして、吐きながら両手を腹部に下げるのです。その時お腹はややせり出し大きくなります。「順の腹式呼吸」と全く逆にお腹が動きます。こうすることで「気」が腹部の「丹田」に収まるのです。気沈丹田は健康法としても、武術としても大切な要素です。

 もちろん、肺に取り入れた「空気」がお腹に降りるわけではありません。空気は肺の中です。お腹がせり出すのは、横隔膜が下がり、内臓が下がるからです。

爪を隠した虎の手
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